2007年01月04日

冬晴れの市原の空に墜ちた流星。野洲高校連覇の夢、紺色の涙と共に儚く散る。

yasu0103
「まぁ言うたらブログですわ。」果たして今何位?順位を確認



「勝つ可能性もあるけど、大敗する可能性あるわ。えぇチームや八千代。」


厳しい戦いが予想された緒戦の真岡戦を苦しみながら1-0で勝ち上がり、連覇へ発進した王者野洲。準々決勝を賭けた3回戦、冬晴れの市原臨海でヤマ場となる地元千葉・八千代と対戦した。


地元チームと前回王者の戦いを一目見ようと市原臨海に詰めかけた観衆なんと11,000人。五井駅に出来たバス待ちの長蛇の列がこのゲームの持つ意味、注目度の高さを物語っていた。


ゲームは野洲が前半序盤早々から先制を許し、先手を取られる苦しい展開。乾と荒堀、両サイドハーフ廣瀬、村田を中心に中盤でポセッションしようにも、ペナルティエリアに進入して反撃するにも、ファーストタッチの細かいミスが多く、フィニッシュの精度に欠く。


勝つためには追いつかなければならない野洲は、後半乾を左サイドに持ってきてそこから突破口を見いだそうとした。幾度かエースにボールが出たがそこでもやはり細かいトラップやタッチのブレなどが響き、ゴールまでは至らない。


逆に与えてはならない追加点を許して畳みかけられ、終了間際に乾が意地のゴールを返すも万事休す。1試合を通じて今大会再注目選手「異次元」乾貴士を高い集中力と素早いプレスで「同次元」に引き戻された野洲は、冒頭のゲーム前に天才軍師の想定した言葉通り1-4の完敗を喫した。


要所でのプレーの精度の差、個人能力の差、気持ちの強さが勝負の明暗を分けた。研究され尽くすもそのスタイルを貫き通し大敗。この負けっぷりは野洲らしいと言えば野洲らしい。「セクシーフットボール」と揶揄されたチームと常に比較されるというプレッシャーを常に背負ってきた彼らの1年間の頑張り、努力は認めたい。しかしながら最後までチームが一つになりきれなかったと聞く。チームとしてのコンセプトを全うしなかった選手達がいたと聞く。最後の大舞台にもかかわらず、である。


それは本当に本当に残念な事に思えてならない。


iwatani02



「何も言うことはないわ。後であぁやこぅやとは誰でも何とでも言える。」


いつもの事ながらメディアを避け、取材を受けても答えないせいでほ全くそういった情報は表に出ないが、試合後の岩谷篤人のサバサバとした表情からは悟りにも似た想いが伝わってきた。


儚く散った連覇の夢。それは天才軍師と言えど為しえなかった。魔法をかける事は出来なかった。チーム一丸となれない戦力で勝てるほど勝負は甘くないし、「負け戦」を勝たせられるほど、監督・軍師は魔法使いではない。


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とは言えやはり


激戦区千葉をポセッションサッカーで勝ち上がり、王者相手に堂々の戦いを披露した八千代を賞賛すべきだろう。駆け引きしながらしっかりとしたビルドアップ。要所はフィジカル的にも強く粘り強い。センス、しなやかさ、ボールの動かし方の部分でやや足りないもののいいチームである。私の友人でもある古川亮介氏の千葉SC、米倉、山崎両選手が育ったFC千葉なのはな、そして野洲とセゾンを見にわざわざ選手を連れて駆けつけるヴィヴァイオ船橋など、千葉県のJクラブ以外のジュニアユースの指導者の努力があってこそだと言う事ももちろん忘れてはいけない。八千代には野洲の分まで頑張って欲しい。


「高校サッカーが変わったとは思ってないけど、そういう方向性が認知されてきたというのはあると思う」


試合後の山本監督の言葉を裏付けるように、ショートパスとドリブルで予選を勝ち上がってきているチームも増えてきているのも事実だ。


「今日は内容良くなかったけど。コーさん、野洲の分まで俺らがやります。」


昨晩電話をかけてきたのは青森山田を1-0で下しベスト8進出を果たした静岡学園コーチの斎藤興龍。彼は今季から京都に移籍することが決定した倉貫一毅の親友で、彼自身も倉貫、坂本とともに第75回高校選手権3位の時のレギュラーメンバーである。オキタツも美しいフットボールを求めて、いい選手を育てたくて毎日切磋琢磨している。(倉貫移籍に関しては近いうち記す)


今大会の流れとして、予想通りに行かないのだが野洲が敗れた今、個人的には八千代と静岡学園のファイナルが観たい。


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最後に敗れてしまった野洲高校の選手達へ。


「3年間ご苦労様」ではない。


あくまで高校サッカーは1つの通過点にしか過ぎない。


長い人生の中で、何か1つの事に没頭できる事がどんなに素晴らしいことか。それは今は全く実感できないだろう。


しかしある程度人生を生きてフットボールの本質を求めていれば同時にわかってくる。


フットボール以外の人生を送ったとしてもすべてはフットボールがベースなんだと。


そしてフットボールも人生も自分一人ではできないと。


Feliz ano novo.


2007年1月3日  コージMC

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jeey_jk at 14:35 │Comments(6)TrackBack(0)clip!サッカー  | 野洲高校

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この記事へのコメント

1. Posted by 新米監督    2007年01月04日 15:28
野洲の敗戦残念です。開幕戦に国立に脚を運び、初戦の柏の葉に野洲高校の応援に行ってきました。もちろん野洲高校応援席で。双子の息子を連れて行きましたが、乾君の大ファンのわれら。FKが決まった時は大興奮でした。しかし、昨日の敗戦をハイライトで知り大敗もありえるなと実感しました。全国の決勝ハイライトみましたが、少しずつ高校サッカーが変化してきていると感じています。僕もこんな田舎からでも面白いサッカーする学校があるぞと言われるようなチームを作っていきたいです。
2. Posted by まさお    2007年01月04日 22:25
乾君は何か味方を信用していない、見下してるような気がしました。あくまでTVで見た限りですけど。
どうして山本監督や岩谷さんは指導しなかったのですか?正直目に余りました。
3. Posted by たりんだ    2007年01月04日 23:32
野洲の敗戦残念でしたね
昨年の選手権で魅了された者の1人ですが、今年は去年ほど成熟してなかった感じを受けましたね
ただ、ポテンシャルは秘めてたと思うのでもっと上に行ってほしかったです
乾くんが将来日本サッカーの中心で奮闘してくれることを願っています
4. Posted by 根っからの野洲ファン    2007年01月06日 14:05
ストライカーDXというブログでの村田君のコメント見て思わず泣いてしまいました…
プレッシャーと戦い、最後まで野洲スタイルを貫いた選手達は本当に輝いていたと個人的には思います。
あくまでも彼らには通過点。ここから世界へ羽ばたいて欲しいです。
野洲サッカーと出会え、野洲のサポーターであることを誇りに思います。
5. Posted by k5    2007年01月06日 16:32
私は昨年の新人戦から乾君を見ているのですが、なんとなく彼のプレースタイルが(良くも悪くも)バルデラマのイメージと重なって見えました。彼にとって高校サッカーは通過点だと思うので、将来にどんなスタイルの選手になるか楽しみですね。
6. Posted by でも    2007年01月06日 19:53
時代の流れよな。なんだか去年のW杯みたいな大会だ。試合見てないから分かんないけど野洲は自分達のサッカーしかしなかったんだろうね。相手は相当研究したろうよ。でもそれが野洲スタイルなんだろうね。選手権で勝つためじゃない。あくまで野洲らしく愚直なまでに。逃げ道と思われるかもしれないけど言い訳と思われるかもしれないけどそういうスタイルって見てて清々しい。

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