野洲高校
2007年01月10日
群雄割拠、高校フットボールシーン。そしてメディアの報道の在り方。

年が明けても続いたフットボールシーン、正月の風物詩の1つである今回の高校選手権も、無限の可能性を秘めた選手達による数々の熱い戦いが繰り広げられた。
個人的予想は全く当てにならず、高円宮杯優勝・滝川二、前回王者野洲が敗れ、その滝二と野洲を破った武南と八千代、優勝最右翼と目された静岡学園、初出場で国立へ駒を進めた神村学園も志半ばに力尽きた。
ファイナルに残ったのはどちらが優勝しても初優勝の岩手・盛岡商と岡山・作陽。このカードを未来からタイムマシンでやってこない限り、大会前に誰が予想できただろうか。
35,000人の観衆が詰めかけた国立競技場のピッチで作陽が先制するも、盛岡商が試合終盤に劇的な逆転劇を演じ2-1で勝利、東北勢としての快挙を成し遂げた。
盛商は「走り負けない」ベースを地盤に、攻守にバランスが取れたチームであった。地味だが徹底としたサイド攻撃を武器に一気に頂点へ駆け上がった。敗れた作陽も4-5-1のシステムをベースに相手に応じて戦術と選手を変化させるクオリティの高いゲームを見せてくれた。
このファイナルの東北勢対中国勢の顔合わせは一昔前の高校選手権からは全く考えられないカードである。去年の滋賀・野洲、今年の岩手・盛岡商の優勝も含めて高校サッカーは「群雄割拠」であるとか「戦国時代」や「下克上」などとメディアはこぞって騒ぎ立ててるが、まさに名前で勝てる時代はすでに終わったと言える。(去年の野洲の優勝の意味合いは今年とは全く異なるのだが)
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「プリンスリーグの影響が大きい」
躍進を遂げた両軍の監督の感想の中で出たこの言葉。これはJFAの功績である。各都道府県の上位のチームが、クラブと高校も含めて地域別にリーグ戦を行い、上位チームは高円宮杯全日本ユースサッカー選手権 (U-18)大会への出場権を賭けて戦う。強豪相手に試合数をこなし、リーグ戦の戦い方等の経験を積む事で、監督も含め選手・チームのレベルが底上げされている。
個人的な意見を言わせてもらうと、もう少しこのクラブと高校がミックスしてこの年代の日本一を決める大会をテレビが取り上げるべきだろう。一発勝負のトーナメントの高校選手権と対比させる意味で、予選から高校選手権で観ることのできないダイヤの原石の戦いをクローズアップしてほしい。
「高校サッカーは学校体育、つまり部活という教育の場であるからして人間形成の重要さを忘れてはいけない。」
この正論通り、往々にして監督である学校の先生が求められているのはプロ選手を育成する事だけではない。それゆえ学校という教育の場から今後世界につながるフットボールの人材の育成環境を求めていくのは難しい。
ブラジルを始め、イタリア、フランス、スペイン等のサッカー先進国は全て「社会体育」である。つまりサッカー(スポーツ)をする環境も「学校ベースの学校体育」でなく「クラブベースの社会体育」だという事だ。地域スポーツクラブの中に学校がある。そこへ地域性が加わり、それぞれの街にその街のシンボル的なクラブがあり各クラブのトップチームを頂点としてその街の経済が動く。
長年培ってきた「学校体育」の我が国がそこを変えていくには時間と努力が必要ではあるが、徐々にではあるが進歩を見せ、浦和レッズのようなチームも出てきている訳である。
こういった意味でも、もっともっと「高校サッカー」と言うよりは「ユースサッカー」という括りで考えていく必要があるのではないか。
メディアが話題性と視聴率を稼ぐ為に、その本質に迫らず、すぐ3年間の努力と想いを強調したその時だけのお涙ちょうだいストーリーに仕立てるパターンに、情報を発信する側からの立場としては疑問を感じる。
本当に伝えなければならない事はもっと他にある。
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2007年01月04日
冬晴れの市原の空に墜ちた流星。野洲高校連覇の夢、紺色の涙と共に儚く散る。

「勝つ可能性もあるけど、大敗する可能性あるわ。えぇチームや八千代。」
厳しい戦いが予想された緒戦の真岡戦を苦しみながら1-0で勝ち上がり、連覇へ発進した王者野洲。準々決勝を賭けた3回戦、冬晴れの市原臨海でヤマ場となる地元千葉・八千代と対戦した。
地元チームと前回王者の戦いを一目見ようと市原臨海に詰めかけた観衆なんと11,000人。五井駅に出来たバス待ちの長蛇の列がこのゲームの持つ意味、注目度の高さを物語っていた。
ゲームは野洲が前半序盤早々から先制を許し、先手を取られる苦しい展開。乾と荒堀、両サイドハーフ廣瀬、村田を中心に中盤でポセッションしようにも、ペナルティエリアに進入して反撃するにも、ファーストタッチの細かいミスが多く、フィニッシュの精度に欠く。
勝つためには追いつかなければならない野洲は、後半乾を左サイドに持ってきてそこから突破口を見いだそうとした。幾度かエースにボールが出たがそこでもやはり細かいトラップやタッチのブレなどが響き、ゴールまでは至らない。
逆に与えてはならない追加点を許して畳みかけられ、終了間際に乾が意地のゴールを返すも万事休す。1試合を通じて今大会再注目選手「異次元」乾貴士を高い集中力と素早いプレスで「同次元」に引き戻された野洲は、冒頭のゲーム前に天才軍師の想定した言葉通り1-4の完敗を喫した。
要所でのプレーの精度の差、個人能力の差、気持ちの強さが勝負の明暗を分けた。研究され尽くすもそのスタイルを貫き通し大敗。この負けっぷりは野洲らしいと言えば野洲らしい。「セクシーフットボール」と揶揄されたチームと常に比較されるというプレッシャーを常に背負ってきた彼らの1年間の頑張り、努力は認めたい。しかしながら最後までチームが一つになりきれなかったと聞く。チームとしてのコンセプトを全うしなかった選手達がいたと聞く。最後の大舞台にもかかわらず、である。
それは本当に本当に残念な事に思えてならない。

「何も言うことはないわ。後であぁやこぅやとは誰でも何とでも言える。」
いつもの事ながらメディアを避け、取材を受けても答えないせいでほ全くそういった情報は表に出ないが、試合後の岩谷篤人のサバサバとした表情からは悟りにも似た想いが伝わってきた。
儚く散った連覇の夢。それは天才軍師と言えど為しえなかった。魔法をかける事は出来なかった。チーム一丸となれない戦力で勝てるほど勝負は甘くないし、「負け戦」を勝たせられるほど、監督・軍師は魔法使いではない。
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とは言えやはり
激戦区千葉をポセッションサッカーで勝ち上がり、王者相手に堂々の戦いを披露した八千代を賞賛すべきだろう。駆け引きしながらしっかりとしたビルドアップ。要所はフィジカル的にも強く粘り強い。センス、しなやかさ、ボールの動かし方の部分でやや足りないもののいいチームである。私の友人でもある古川亮介氏の千葉SC、米倉、山崎両選手が育ったFC千葉なのはな、そして野洲とセゾンを見にわざわざ選手を連れて駆けつけるヴィヴァイオ船橋など、千葉県のJクラブ以外のジュニアユースの指導者の努力があってこそだと言う事ももちろん忘れてはいけない。八千代には野洲の分まで頑張って欲しい。
「高校サッカーが変わったとは思ってないけど、そういう方向性が認知されてきたというのはあると思う」
試合後の山本監督の言葉を裏付けるように、ショートパスとドリブルで予選を勝ち上がってきているチームも増えてきているのも事実だ。
「今日は内容良くなかったけど。コーさん、野洲の分まで俺らがやります。」
昨晩電話をかけてきたのは青森山田を1-0で下しベスト8進出を果たした静岡学園コーチの斎藤興龍。彼は今季から京都に移籍することが決定した倉貫一毅の親友で、彼自身も倉貫、坂本とともに第75回高校選手権3位の時のレギュラーメンバーである。オキタツも美しいフットボールを求めて、いい選手を育てたくて毎日切磋琢磨している。(倉貫移籍に関しては近いうち記す)
今大会の流れとして、予想通りに行かないのだが野洲が敗れた今、個人的には八千代と静岡学園のファイナルが観たい。
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最後に敗れてしまった野洲高校の選手達へ。
「3年間ご苦労様」ではない。
あくまで高校サッカーは1つの通過点にしか過ぎない。
長い人生の中で、何か1つの事に没頭できる事がどんなに素晴らしいことか。それは今は全く実感できないだろう。
しかしある程度人生を生きてフットボールの本質を求めていれば同時にわかってくる。
フットボール以外の人生を送ったとしてもすべてはフットボールがベースなんだと。
そしてフットボールも人生も自分一人ではできないと。
Feliz ano novo.
2007年1月3日 コージMC
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2006年11月22日
高校選手権組み合わせ決定。セクシーフットブロガー的展望。


「アマチュアメディアがプロを凌駕する」
当ブログがこう形容された事がある。褒め言葉なのだろうが私個人としては原稿料を払ってくれるクライアントがいないだけで内容は完全にプロと思っている(笑)
今やブログやSNS(ソーシャルネットワークサービス)に代表される「WEB2.0」時代は無料で情報を得れて素早く共有でき、飛躍的なスピードで進化を遂げている。
業界的な言い方をすると一気にアクセス数が増えて「売れた」のは去年の野洲高全国優勝のおかげである。そして露出した内容がインサイドかつリアルなものだった為、私自身が関係者スタッフや卒業生OBだと誤解を生んだ事もあった。その結果、関係者に迷惑をかけてしまった事もあった。
同時に「出ては消え」淘汰されていくものが多い中で発信する側の責任を感じている。同じ轍は踏みたくないので、ここでまず再確認しておきたい。
私は野洲高校関係者でも卒業生OBでもなく「セクシーフットボール」に精通する外部のただの「セクシーフットブロガー」である事。日本サッカーが発展するためにジャパンオリジナルスタイルを構築する必要性があり全ての戦いは世界が相手なのだという事。そしてこれからも「好きな時に好きな事を好きなように」をコンセプトにブログを続けていく事。
それを踏まえていただいた上で私コージMCの視点でインサイドかつリアルに出来る範囲で綴る文章を楽しんでいただければ幸いだ。
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さて本題に入ろうか。
タイトルで「展望」と綴ったのだが各チームのスカウティングはリアルに出来ていない。そういう意味では全く無責任な個人的「展望」だと認識していただきたい。(笑)
野洲はAゾーン。1回戦はシードで1月2日(火)に行われる2回戦、柏の葉に登場。相手は総体ベスト4の真岡高校(栃木)。勝てば最初の難関、八千代(千葉)対国見(長崎)の勝者、もしくは鵬翔(宮崎)だろうか。極寒の市原臨海での相手が八千代なら激戦が予想される。(去年実現しなかった国見との対戦も観たい気がするが)さらにベスト8で総体準優勝・初芝橋本(和歌山)、上州の虎・前橋育英(群馬)、昨シーズン総体準優勝・那覇西(沖縄)と強豪ひしめく。そこを勝ち抜けば国立での準決勝。ホームアドバンテージのある暁星(東京)、高円宮杯王者・滝川二(兵庫)、総体優勝の広島観音を下してきた広島皆実(広島)、大津(熊本)。そして一回戦屈指の好カード、オールドファンにはたまらない四日市中央工(三重)対武南(埼玉)。Bゾーンもまた厳しい強豪揃いである。
逆のCゾーンは比較的楽と言えるだろう。久々の活躍が期待される静岡学園(静岡)が本命か。青森山田(青森)や多々良から名前変更になった昨シーズン選手権ベスト4の高川学園(山口)、作陽(岡山)らが静学に続くと予想される。Dゾーンは全く読めない。こちらも一回戦屈指の好カード、大阪朝鮮(大阪)対桐光学園(神奈川)の勝者。そして星稜(石川)、鹿児島実を破った鹿児島城西を下してきた神村学園(鹿児島)らも可能性があるだろう。中でも個人的に注目している選手がいる桐光学園には頑張って欲しい。MF・石川貴大は中学入学時に滋賀から横浜へ引っ越ししてしまったが小学校6年生の1年間、青と緑のユニホームを着ていた。非常に聡明で将来性のある選手だった。(昨夜ホームでのU-21日韓戦にも出場した乾貴士ととても仲が良かった)夏以降戦術的な都合でレギュラーの座を奪われたらしいが、正月の舞台には彼の姿を観たい。
これから選手権に出場する選手達が自分たちの持っている力を最大限に出し切れる事を期待したい。その上で無責任な希望をするならば、野洲対静岡学園のファイナルが実現してほしい。
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結局私の注目する点は次の2つ。
●野洲の連覇はあるのか?
●他にいいチーム・選手はあるのか?
「今年のセクシー度はキャミソールぐらい」
今年のセクシーさを聞かれた抽選会での山本佳司監督の言葉。おそらく大真面目なノリで答えていると思われるのだがそこまで自然体で言える彼もまた規格外であると思う。主君自体は天才軍師の存在で、連覇へのプレッシャーはそんなに感じられない。
実の所、去年のチームの選手権の出来はコンディション不良・疲労の蓄積等が原因で「70%」くらいだったと言う。(肝心な所での決定力不足、展開のロングキックのブレ、ドリブルミス等)県大会にいたっては「30%」もなかった。仮定の話だが「100%」ならもっと圧倒的に翻弄したという事だろう。
「70%」だったから優勝するために戦術・戦略が必要になった。一番顕著だったのは決勝・鹿児島実業戦での前半20分の戦い方。
相手コートにボールをシンプルに入れることによって、それまでの試合に前半20分までに凄いプレッシャーを数人でかけてボールを奪取する事が勝利へのリズムになっていた鹿実のペースを作らせない事と、先制する事によって今まで感じた事のない心理的プレッシャーをかける事にも成功した。(プレスに奪えない、うかつに取りにいけないという)その後時間帯によっては攻め込まれカウンターサッカーになったがそれも勝つ為の戦術だった。
現代フットボールで90分ずっと攻め続けるという事は相手が強ければ強いほど難しい。フットボールは「時間」と「スペース」の奪い合いと以前記したが、いかに自分たちの「時間」で得点を挙げるかが勝敗に直結する。運も味方して、その後高校史上に残るグレートゴールが生まれたのは言うまでもない。勝たなければ何も変わらなかった。
「平均身長170センチに満たない野洲の今大会の戦い方は世界に対して日本がしなければならない事の提言」
この言葉に野洲のミッションが集約されている。蝋燭の灯が消えてしまうのか、それともさらに燃え続け、燃え上がるのか。
その可能性は選手権までの一ヶ月余りにかかっている。
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2006年11月19日
湖国黄金ダービー。壮絶な激闘の末に野洲高校連覇達成。


「皇子山にこれだけの人数が入ったのは観た事がない」
U-21日本代表入りで一気に注目された「別次元」乾貴士を擁する「全国王者」野洲に対して、滋賀の盟主に返り咲きたい組織力の今大会無失点でここまで勝ち上がってきた草津東。
冒頭の言葉がこのファイナルで実現したゲームの持つ意味と注目度を物語っていた。
そして近年名勝負を演じてきた今年の「湖国黄金ダービー」もその注目度に値する壮絶な激闘になった。
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「乾に仕事をさせては勝利はない」(草津東・小林監督)
絶対的なエースに対して警戒と研究を重ねた草津東も指揮官の指示通り二人で挟み何とか食らえつく。それでもやはり乾中心にポゼッションと質で上回る野洲がやや優勢で前半は0-0のスコアレス。
そして後半序盤。野洲は乾がドリブルから左サイドの廣瀬へのスルーパス。その折り返しをFW山田が決め堅守を誇る草津東ゴールをこじ開け先制。
その後乾は再三ドリブルからのスルーパスで右サイドの村田、交代出場の池田に決定機を演出するも追加点を奪えない状況が続いた。
草津東も時折見せる鋭いカウンターで応戦、決定機にシュートを放つもクロスバーに幾度となく嫌われ同点のチャンスを逃す。
そして1-0で野洲が逃げ切りかと思われた後半ロスタイムのラストプレー。
ドラマは待っていた。皇子山にも魔物が棲んでいた。
GKまで前線に上がってきた右CKをFW岡本がヘッドで値千金の同点ゴール。
歓喜に沸く草津東の選手達、ベンチ、応援団。
対照的にガックリとうなだれる野洲の選手達、ベンチ、応援団。
この土壇場で追いついた奇跡的な草津東の粘りは伝統の意地と底力を見せつけた。
この勢いと流れ的に草津東が一気に押し切るかと思われた延長戦だったが今回のエピローグもそんなにたやすく予想できるものではなかった。
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延長前半ロスタイム、今度は野洲が右CKのチャンス。乾のキックしたボールは弧を描き、草津東DF陣の中にいた荒堀の頭に吸い寄せられた。
去年の全国ファイナルでも鹿児島実業相手に先制のヘッドを叩き込んだポリバレントならぬ「ボリ」バレントが今回は中盤の要、ボランチとしてまたもや大仕事をやってのけた。
再度奇跡を信じた草津東だったが延長後半ロスタイムのCKのシーンに残念ながら魔物は現れず、ここで負ける訳にはいかない王者のプライドがギリギリのところで草津東の意地を上回った。
野洲2-1草津東
試合終了のホイッスルの瞬間、明暗を分けた両軍の選手達。勝った選手も泣き、負けた選手も泣いていた。
その涙は勝ち負け以上にその力を出し切った事の素晴らしさを物語っている。
真摯に打ち込んだ濃密な時間がこれからの人生のかけがえのない宝という事の証明でもある。
両軍の選手達ありがとう。君たちの姿は大人になってからは忘れがちな何かをまた感じさせてくれた。
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不完全な状態でも県予選を勝ち抜くタフさを備えた野洲高校。まずは県予選突破という結果を残した。
去年もそうだったが現時点では期待するような「セクシーフットボール」にはまだまだ物足りないのは誰の目から見ても明白である。
全国連覇という偉業に向けて残された時間はあと1ヶ月半。
「もうちょっと待ってくれな。」
正直去年のチームとは比較する事はできないと思っていた。しかしながらこの意味ありげな天才軍師の言葉には期待せずにいられない。
そして乾貴士というとてつもない「ダイアモンド」は日本サッカー界が求めている素材だと徐々にだが皆が気づき始めている。
このブログほどその本質に迫れるものはWEB上にまず存在しない。
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2006年11月15日
U-21韓国対U-21日本代表。「乾貴士堂々のデビュー。」

「ケガしないように」
「彼のプレーができるように」
そう願いながら観戦する事にしようと前回綴ったアウェーに乗り込んでのU-21日韓戦。
1-1の同点で迎えた後半残り15分、左サイドMFで投入された乾貴士。
彼は2度ほど見せ場を演出し、堂々のプレーを披露した。
1度目はハーフラインを少し超えたあたりでボールを受け、キュッとドリブルで前に出た。DFに挟まれそうになりながらも緩急ですり抜け右サイドの裏へインサイドスルーパス。ボールが長かったため前田俊介(広島)には届かなかったがいいプレーだった。
2度目は終了間際のロスタイムにまたも左サイド少し中で強めのボールを受けた。そしてトラップから中に切れ込むと見せかけて右足裏でターン。左を見ながら右アウトサイドで再度前田へスルーパス。
抜け出せなかったがあのタイミングでボールが出てくるという共通意識が他の選手に出てくるとビッグチャンスが生まれる可能性を感じた。
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ゲームを振り返ると、相手のU-21韓国は強かった。W杯メンバーのFWパク・チュヨンを中心に速いプレスから試合開始より怒濤の猛攻をしかけた。
前半早々にCK より失点を喫しこのままズルズル行くのかと思われたが、若きサムライブルーは右サイドのナビスコ杯MVP水野 (千葉)を中心に徐々にポゼッションの時間が増えてきた。
水野はさすがにジェフで証明されている通りいい選手である。プレースキックの精度、積極的なドリブル。(青木孝太と仲がよくコーキコータのKOKOコンビらしい)
実際同点に追いついたシーンは相手のオウンゴールだったが狙いとする分厚いサイドアタックが実ったものだった。
個人的にはドリブルの育成にかけてプライドと歴史のある高田FC出身の前田俊介のプレーももう少し観たかった。(彼も小学生より知っている)
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何はともあれ怪我なく無事に終わった堂々のU-21日本代表デビュー戦、安堵の気持ちと共に自然と期待は土曜日の滋賀ファイナルへ。
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2006年11月13日
乾貴士擁する野洲高校決勝進出。ミスをしていても彼はやはり別次元。


「今日のゲーム最悪やったっすよ。」
J1清水で活躍中の矢島卓郎の母校であり、かつてから高い集中力に定評のある膳所高校(ぜぜ)。
野洲の準決勝の相手はこの県内随一の進学校であった。
雨が降りスリッピーなコンディションの中、決定機を幾度となく逸し、スコアでこそ前半に山田が挙げたゴールのみにとどまり1-0の辛勝。(膳所の1年生GK吉川が素晴らしかったのだが)
注目の横浜マリノス入りが内定しU-21日本代表にも選ばれた乾貴士。
冒頭の言葉通りチームとしても自身としてもミスが多く納得のいかない出来であったようだ。
しかしながら
彼は間違いなく異次元にいるプレーヤーであった。
ボールの持ち方。
ピッチ上を俯瞰する姿勢。
逆の取り方。
タメの作り方。
ボールの動かし方。
そして落ち着き方。
ドリブルなのかパスなのか。
それらの輝きはミスをしていてもしてなくても全く変わらない。
そして試合後すぐに合流した明日11/14(火)行われるU-21日本代表対U-21韓国代表も要注目である。(BS1で生放送予定)
「ケガしないように」
「彼のプレーができるように」
そう願いながら観戦する事にしよう。(前日コメント)
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チームの完成度として、去年のチームと比べるのはやはり酷かもしれないのだが今年のチームも軸になる選手は健在だ。
レーザービーム田中雄大。
ポリバレントならぬ「ボリ」バレント荒堀。
彼らのプレーは優勝メンバーの風格を感じたし、両ワイドアタッカーの村田、廣瀬のドリブルも見せ場の一つだ。さらには上位進出の為にはFW山田の飛び出しと決定力が欠かせないだろう。
あの青木、平原、楠神、金本、瀧川を擁し「セクシーフットボール」と揶揄されたチームも県予選の段階ではあそこまでの完成度と美しさはまだなかった。
何はともあれ今求められるのは結果。昨年の覇者として全国への切符を獲得する事である。
ファイナルの相手は比叡山を2-0で下した草津東。盟主の座を明け渡したプライドが持ち前の組織力で野洲の前に立ちはだかる。
「草津東対野洲」
この近年の滋賀の黄金カードは湖国のファンのみならず見逃せないだろう。
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高校サッカーファンとしては最後まで自分達がやってきた事を両チームに出し切ってほしいと切に願う。しかしながらセクシーフットボールを愛するセクシーフットブロガーとしてはやはり野洲に勝ってほしい。
11月18日土曜日、皇子山の空に野洲の歌を。
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2006年11月10日
乾貴士、U-21日本代表選出。



「びっくりしました。プライドを持って自分らしいプレーをしたい」
昨日、乾貴士が14日のU-21韓国代表との親善試合のU-21日本代表に選出された。
U-19を飛び越しての選出は我々のみならず本人が一番驚いている。
●11/11(土) 高校選手権滋賀大会・準決勝 対膳所高校
●11/14(火) U-21代表交流戦 対韓国
●11/18(土) 高校選手権滋賀大会・決勝
1週間で3試合を行う過密スケジュール。
U-21日本代表で彼を観たいと思うが、まずは高校選手権2連覇へ向けて県代表権を得てほしいと思うのは私だけではないだろう。
「コンディション不良」
「ケガ」
これらのマイナス要因も考えられる可能性もあるからだ。
そういう点では
「なぜ今?」
こういう気もしないわけでない。
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間違いなくいいコンディションならトップレベルでやれる選手である。それどころかドリブルかパスかわからないプレーは近い将来日の丸を背負い「野洲サッカーの申し子」から「ジャパンスタイルの申し子」へ成長する可能性が高い。
考えられる課題とすれば。
コンディションがよくない時やミスが多くなった時にうまく修正していけるか。(決して彼だけに言える事ではないが)
「イメージより少し早く判断する」
「イメージより膝の角度を曲げる」
「イメージよりトラップでボールを置く場所を数センチ変える」
「イメージよりドリブルでボールを置く場所を数センチ変える」
このような細かいディテールを感覚という名のOSの中で設定し直せるか。そして設定内容のアドバイスをくれる指導者に今後巡り会うか。(今までは湖国の諸葛孔明がいたが)
そして話題性でクローズアップされる選手は多い。いい時に周りに集まってくる人は多い。チヤホヤされて自分が偉くなった感覚に陥ってしまう。(彼にしてもそういう傾向があると聞く)
でも今はそれでいい。(若かりし私も全く人の事言えない(笑))
「若さゆえの許される特権」
これを尊重しよう。
それでは久しぶりにいつものフレーズを。
明日11月11日土曜日、皇子山の空に野洲の歌を。
【関連記事】
その1
その2
その3
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2006年10月31日
2006年秋、神無月に思う。下。「乾貴士、横浜Fマリノスへ。」


先週火曜日、乾貴士の横浜Fマリノス入りが発表された。
今年正月の高校選手権で2年生ながら野洲高校の全国優勝に貢献した活躍は記憶されてる方も多いだろう。
激闘のファイナルのエピローグに相応しい王者鹿実を葬り去った決勝ゴール。
そのハイライトは彼のドリブルからの二人を引きつけたヒールパスだった。
横浜では攻撃を司る山瀬とのポジション争いになるのか、はたまたコンビネーションが観れるのかまだわからないが今後のマリノスの試合も今より見逃せないようになるのは確かだろう。(今もヤマセのプレーの質は必ずチェックはしている)
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当ブログで私が何度も記している
「屈強な守備網を個人技で打開できる選手」
「チーム戦術・プラン通りに運ばない時に仕事をしてくれる選手」
それは彼を指して記してきたと言っても過言ではない。
足首の微妙なタッチ。
しなやかな膝の曲がり具合。
ドリブルは前に行きたいなら後ろへ。
止まったかと思えばウラへ。
ウラへ入ったかと思えば止まっている。
彼特有の変幻自在のターン。
遅くなったかと思うと一気にトップギアに入る絶妙の緩急の変化。
「セゾンで初めて日本代表になる選手」
小学生低学年の時すでに岩谷氏がそう形容したほどの特筆すべき「個」を持ったダイアモンドのような選手なのである。
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現時点では綴るのはここまでにしておく。
もう少し時間が経てばここでしか迫れない本質をさらに奥深く綴る事にしよう。
いよいよ11月1日、野洲の2連覇への挑戦が始まる。
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2006年02月07日
セクシーフットボールをラップで歌う。

「KOOJI-STYLE」(ケイオージェイアイスタイル)
これは私コージMCの代表曲であり、
この曲をひっさげて数々のライブイベントに奔走していた。
2000年に作ってから大分時間が経つ。
(実際KOJIに「O」が一つ増えた)
題名通りそのライフスタイルは音楽とフットボール。
2番のリリックは私の目指してきたフットボールスタイルを書いたものであり
まさに選手権で野洲高校が魅せた「セクシーフットボール」そのものである。
このタイミングで非公式に届いた問い合わせと要望にお応えして
ここにリリックを記す。
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KOOJI-STYLE/KOOJI MC
MICとシャバ目なRHYMEで盛り上がるKOOJIの LIVE
もうだいぶ迷いがない分ダイレクトに伝わるこのアツいVIBES
刻み込め脳細胞の細部 外部入力か即DOWN-LOAD TO FILE
FOOTBALL&HIPHOP それが"KOOJI-STYLE" IN MY LIFE
そのスケール XXL SIZE 今までにいない湖国のNEW-TYPE
このVIBES大流出すぐ大ブーム 俺が伝える新世紀のGUIDEBOOK
つまりBIBLE かますRHYMETYPOON 切れ味JUSTLIKE JACK-KNIFE
己の内部の怪物の大群(YEAH) 即従える
☆'KOOJI-STYLE'(A-I)流れるような華麗なゲーム展開
ハイレベルな見解 もう敵限界 目に見えてる結果
男は絶対すんな弁解と前言撤回 恋愛は例外 (A-I)
自分らしくエンジン全開
パッと逆取り 前へ出るドリ いつものようにノリノリ
思い通りかけるフェイントに 取りに来る敵などすぐ置き去り
ヤバ目なボールの動き ガチガチのマーク軽く振りほどき
マジ鮮やかなパスワーク"WAHHHH-!"と客沸く AUAUAU!KOOJI DA FIEL!
クソヤバいスルーパスガンガン出すついてこれるかこの速い判断に
光るテクとセンス プラス インテリジェンス合わせ持った選手 "KOOJI"
とうとう登場 獅子の闘将 そろそろ行こかと戦闘モード
火がついたその闘争本能 MICとボールで速攻相手翻弄
☆☆
二匹の獅子に導かれてきた高い意識と知識を信じ
忘れず持ってこう21世紀へ全て一式
窓開けると澄み渡る空 天気もいいし 見つめかえそうか
ここらへんで自分自身 揺るぎない自信 気分一新
獅子の誇りいつ何処に 常に胸の真ん中のここに
進もうぜ共に心動いた奴 答えはあるぜあの方向にマジで本当に
俺は青と緑の誇り持つ一人 奏でろハーモニーこの深い韻と韻
それをヒントに 渡ろうかこのデカいシーンの海
☆☆
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1st.MINI-album(WSC-020130)
「KOOJI-STYLE」(ケイオージェイアイスタイル)
1.KOJI-STYLE (→試聴)
2.湖国の血 feat.HIMEKO (→試聴)
3.A SUMMER DAY feat.TARSY (→試聴)
4.TO SNOW FLOWER
5.雨フリノココロ feat.HIMEKO
1,500yen(w/tax)
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2006年02月03日
セクシーフットブロガー・コージMCの提言。その3。「選手が上手くなる、成長する時というのはどういう時か。」

「試合には勝つ。選手も上手くする。」
これは理想だ。容易に出来たらどれだけいいだろうか。
「試合に勝つ事で選手も育つ。」
これも正論であり事実であると思う。
育成段階でも「勝たさなければならないゲーム」は必ずあると思う。
しかし将来への育成ビジョンのしっかりとしたコンセプトの流れがあってこそである。
「選手が上手くなる、成長する時というのはどういう時か」
ゲームに勝った時も負けた時も少なからず成長すると思うが、残念ながら指導者が身振り手振り一生懸命熱血指導して教えた時ではない。
答えは
「練習や試合で選手がやりたいプレーをやろうとして成功した瞬間」
成功の積み重ねがその選手の上手さのバロメータと経験値になっていく。
つまり
「指導者は選手がプレーを成功しやすい環境」
を作ってやることが非常に重要であると言える。
それはどういった環境か。
例えば
スルーパスを出したい選手は出したい時に動き出してくれる選手がいること
相対的にシュートしたい選手は自分が欲しい時にいいボールを出してくれる選手がいること
ドリブルをしたいなら自分のリズムでボールを出してくれる選手がいること
そしてコースを空けてくれるフリーランニングをしてくれる選手や
サポートに来てくれる選手がいること
など、攻撃に限らずまだまだたくさんあるだろう。
すなわち
「いいプレーには必ず、いいプレーを引き出す味方の別のいいプレーがある。」
いい選手のいい組み合わせがあれば自然といいプレーはどんどん出てくる。
いい配置やコンビネーションは選手を育てる上で本当に重要だ。
よく少しトレセンや選抜などでプロになった選手を見ていただけで
「俺が育てた」
と言いたがる指導者が多い中
「いい選手は俺が育てたんちゃうわ。勝手に育ちよってん。」
この岩谷氏の言葉の裏側にはものすごく
先述の「環境を作る」という事に対しての自信と責任が見える。
もちろんそれらいいプレーを生み出す為のベースである個人技や判断を日々磨かせるのは言うまでもない。
フットボールを愛する者として
「セクシーフットブロガー・コージMC」の提言はまだつづく。
※コメント・トラックバック大歓迎。
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